【感想記】アイドルタイムプリパラ 第35話「未知とのミーチル」

アイドルタイムプリパラ

本放送日:2017.11.28

夢と出会うとき

アニメ『アイドルタイムプリパラ』第35話より先行場面カット到着 | アニメイトタイムズ
【アニメイトタイムズ】

場面カットはアニメイトタイムズの記事をご参照ください

あくまでも優しい

みちるが幼少期から夢を持っていなかったことをガァララから告げられたゆい達。ファララを助けるためには強い夢を持つアイドルが必要なわけだが、みちるは自身が夢を持つというスタートラインにすら立っていない現実に落ち込んでしまう。ゆい達はみちるに夢が無くとも構わないという結論を出すのだが、当のみちるは「もうミーチルにはならない」と言って逃げ出してしまう。

そこに立ちはだかったのがあろまだった。「その不要となったプリチケ、我が頂こう!」とみちるに詰め寄る。このシーンは『プリパラ』第48話を思い起こさせる。その際にはネコ姉さんの手回しによってみかんとの喧嘩別れを阻止することができたわけだが、このことを経てあろまは結論を急ぐと大切なものを失うことを学んだのかもしれない。自分にはあろまのこの行動は、みちるに「本当にそれでいいのか?」と問うているように見える。彼女なりの小悪魔への愛情表現だと言えるだろう。

今回は落ち込んでいるみちるの様子を知ったあろまとみかんが(強引ではあるが)プリパラへ連れて行ったりと、歪んだ関係の三人ではあるがその内面には絆が生まれていることを感じさせる場面が多かった印象だ。

みちるとミーチル

あろまにプリチケを奪われそうになった際、みちるから咄嗟に出たのは「食べちゃだめ~!」という言葉だった。そしてこのことをきっかけにして、みちるは自身の過去の出来事をすべて思い出すのだった。

幼少期のみちるも他の女の子と同様に夢を持っていた。それはゆいやにのと同じで「アイドルになる」という夢である。しかしパパラ宿の女の子の夢はガァララとパックに狙われており、当然ながらみちるも標的となった。ある夜、パックはみちるの夢を食べようと枕元に現れる。しかしみちるのアイドルになりたいという想いは強く、自身の夢を咄嗟に右肩に隠すというファインプレーによりパックの魔手から逃れたのだった。しかしその代償として自らが大切にしていた夢も忘れることになってしまった。

しかしみちるにとって幸いだったのはプリパラの存在である。プリパラは女の子の夢が現実になる場所だ。つまり右肩に隠している夢も、プリパラではその姿をあらわすことができた。それこそがミーチルである。ミーチルは過去にみちるが思い描いていた「誰よりも強くて華やかで気高いアイドル」という夢が具現化した存在だった。ミーチルが「みちるは強いぞよ」と毅然と言い切ったのは自分を必死に守ってくれた過去があるからなのだろうし、またみちるの夢の場所を知っていたのも当然だろう。

みちるは夢を忘れていたので、ミーチルを自身の夢そのものとは認識できなかったのかもしれない(ミーチルのキャラが普段の自分からかけ離れすぎていたことも理由としてあるだろう)。そう考えれば描写として二重人格的になっていたのも納得できる。みちる自身がミーチルを全くの別人として認識していたのだから、そのフィルターを通して見てきた視聴者がそのような印象を持っても仕方がない。

しかしみちるはすべてを思い出したことにより、ミーチルを自分の延長線上にある存在だと認識することができた。ミーチルの強さも華やかさ気高さも全て自分から生まれたものだと理解することは、みちるの成長の大きなきっかけとなることだろう。

流れるようにチーム結成

みちるとミーチルの話で感動していたら、そのまま怒涛の流れでチーム結成の儀式まで行われてしまった。あれだけ拒んできたチーム結成がこうまですんなり実現するとは驚きである。表面上はミーチルはいつもどおりの様子だが、やはりみちるがミーチルを自身の夢と認識したことで内面に何かしらの変化は起きているのだろう。

ここで気になってくるのはチーム名がどうなるか? である。プリパラのチーム名は王道なものからトリッキーなものまで幅広いので予想はしにくい。ただあえて考えるならそれぞれの名字から取って「Dream(夢)」「Rainbow(虹)」「Happy(幸)」あたりの単語が絡むのではないかと思う。何にせよ予想してもあまり意味は無いので来週を楽しみに待とう。

次回、第36話「ユメ目合宿大ピンチ!」

次回はみんな大好き合宿回ということで神回の予感しかしない。チーム初ライブも実現しそうなので非常に楽しみだ。

チーム結成を果たしたのもつかの間、時のコーデが揃う第4回グランプリの開催はもう目の前に迫っていた。チームの結束を強くさせようと、プリパラ内で特訓合宿を行うことにしたゆい達。「やることリスト」を作成し特訓に励むゆい達だが、個性が強すぎるために衝突とすれ違いが絶えない。ゆいの想像力も爆発し、ますます収拾がつかない事態に――!?

エピソード アイドルタイムプリパラ|テレビ東京アニメ公式

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