【感想記】ワッチャプリマジ!第42話「せっ者とマジの距離(ディスタンス)」

ワッチャプリマジ!

シリーズレギュラーと化したハシビロコウさん

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TVアニメ『ワッチャプリマジ!』第42話 先行場面カット・あらすじ公開! | アニメイトタイムズ
【アニメイトタイムズ】2021年10月3日(日)から、テレビ東京系6局ネットにて好評放送中のTVアニメ『ワッチャプリマジ!』(以下、本作)。2022年8月7日(日)放送の第42話「せっ者とマジの距離(ディスタンス)」より、先行場面カット・あ...

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れもんの強さ

今回は安心と信頼のれもん回。ヘブンズコーデを解放するためにはそれぞれの「マジ」の力を最大限に発揮する必要があるわけだが、れもんは自身のマジの根底にあるものを見極められずにいた。

高い実力を持ちながらもプリマジデビューをできなかったれもんを後押ししたのは「自分を変えたい」という思いがあったからだろう。しかしそれは単なるきっかけであり、プリマジに対するオリジナルの想いでは無い。それを見つけるために後輩たちに意見を聞いたりするも、やはり他人から言われた言葉ではいまいちピンとこない様子だ。

そんな矢先、フェスリダ学園長によりプリマジの中止が言い渡される。「ユーフォリアレビュー」などという不確かなものでジェニファーを刺激したくないというのが表向きの理由だが、実際にはこれを機に力関係において魔法界が一歩前に出たいという思惑もありそうだ。

そんな状況に憤りや焦燥を感じる一同の中で、れもんはそのことに安堵する自分に気がついていた。結果的にジェニファーを助けられるのであれば、それが自分でなくても構わない。臆病とも捉えられるが、個人的にはれもんはこういった場面で冷静に物事の優劣を判断できることが長所なのだと思っている。第22話でもそうだったが、れもんはみんなが感情に傾きがちな状況でも論理的な考え方をすることができる。それが原因で今回のように弱腰になることも多いが、かといってその考え方が間違っているわけではない。それに彼女のそういった思考はこれまでも周囲に良い影響を与えてきたはずだ。

しかしながら、魔法界の上層部が選んだ結論は「ジェニファーを永遠に閉じ込める」というものだった。れもんの考えでは、フェスリダ学園長のような実力者であれば自分たちの代わりにジェニファーを「助けてくれる」はずだった。しかし彼らが出した結論はそれとは真逆であり、むしろそれはジェニファーの存在そのものを否定するに等しい内容だった。

その決定に対し、誰よりも先に「片腹痛いでござる」と啖呵を切ったのはれもんだった。プリマジデビューに足踏みし、今に至っても自身のマジの源がわからないれもんは、暗闇の中でもがくことの苦しみを誰よりも理解している人間である。だからこそ魔法界が出した結論は到底許しがたいものだったのだろう。合宿編でもそうだったが、れもんはここぞという場面では別人のようにはっきりと物事を言える強さも併せ持っているのである。その結果、にゃんじいやひゅーいがれもんの意見に賛同してくれたこともあり、プリマジ解禁へと繋がった。大勲章だ。

そういった功績もあり、今週のライブは全会一致でれもんが行うことに。ジェニファーによってコーデを奪われはしたものの、エレメンツコーデはその例外となっている。今後しばらくのライブはエレメンツコーデを所持しているプリマジスタが基本となっていくのかもしれない。

変わらないスタンス 変わるディタンス

プレミアム感のあるエレメンツコーデのライブが見られるのなら慣れ親しんだ『こんな世界に告ぐ』も悪くはない。その程度の考えだったのだが、まつりと同様に2番かつ新しい振り付けとなったことは驚いた。もちろん新曲が理想なことには違いないが、既存の曲でも新しさがそこにあれば楽しむ余地は十分すぎるほどに生まれる。今回に関してはワチャワチャ感のある振り付けがれもんの感情を爆発させている感があって迫力があった。

それだけに留まらず、このライブによってダークエレメンツが解放され、れもんのコーデのヘブンズ化に成功した。当初は誰よりも今回の騒動に対して弱腰だったれもんが、誰よりも早くヘブンズコーデを手にするというのは意外性があって爽快だ。

今回で最も印象的だったのはきゃろんの態度だ。いつもなら心配性に陥るれもんに発破をかけたり、もしくは過度に気を使ったりするというのがこれまでのきゃろんだったはずだ。しかし今回のきゃろんは終始その余裕の態度を崩さなかった。その理由は誰よりも近くでれもんを見てきたからこその深い信頼にあった。

いつものれもんならアバンの「参ったでござる~」の段階でエクトプラズムを吐き出していたはずである。しかし終わってみれば今回の彼女は一度もエクトプラズムを出していない。きゃろんはそこにれもんの成長をいち早く見抜いていたのである。お暇発言騒動もあったりしたが、それを経て今となってはきゃろんはれもんのことを深く理解しているということが現れていて尊みがあった。

そしてれもんだけが持つ「マジ」。それは彼女の持つ利他精神にある。これまで彼女が強い態度に出たのは、決まって自分というよりは他人が不利益を被るような場面だった。れもんは自己評価は低いのかもしれないが、その代わりに他人の痛みに対しては誰よりも敏感になれる。それは紛れもなく彼女のオリジナルである。ライブ前に彼女は「わたしのマジは、世界を広げ、みんなと繋がること」と言っていたが、れもんの持つ優しさがあればそれは決して難しいことではない。もしかするとそれはもう実現されつつあるのかもしれないとも思う。

ライブも大成功に終わり、フェスリダ学園長もさすがにプリマジ続行に納得したかと思いきや、その返答はまさかの「駄目ざます」だった。学園長としてはれもんのヘブンズ化も単なる偶然にしか捉えられない様子だ。いい加減にせんかこのババア、と思いかねないところで、ついにマツリダ夫人が今回の件に介入を果たす。言うまでもなくフェスリダとマツリダの関係性はユーフォリア伝説に端を発することが強烈に匂わされており、それを示すかのようにOPでは二人してノリノリで踊っている。具体的な展開は次回を待つしかないが、双子であればプリティシリーズの伝統としてライブに期待したいところだ。両者とも中の人は同じではあるものの、その歌唱力的に実現してほしい。

次回、第43話「勝ちたい! 届け、このマジ」

次回はひな先輩回になる模様。やはり今後はエレメンツコーデを持つプリマジスタを各回で掘り下げていくことになりそうだ。壁を超えたひな先輩なら今回の件についても軽々と乗り越えてほしいところだが、果たしてどうなるのか。

れもんのヘブンズ化を見ても、未だ考えを変えず、ユーフォリアレビュー再現など夢想であると断ずるフェスリダ。まつり達はその頑なさに暗澹たる気分になる。一方、ひなは自分のプリマジはジェニファーに勝ちたいと言う思いからまだ抜け出せず、それではヘブンズ化は叶わないのではと思い悩んでいた。そんな時、ひなはまつりから、英吉と道人の間の溝に関して相談を受ける…

エピソード ワッチャプリマジ!|テレビ東京アニメ公式

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