場面カットはアニメイトタイムズの記事をご参照ください
やめられない理由
今回はあまねの内なる心に迫っていくお話。第14話にてプリマジと向き合っていくことを決めたあまねだが、「秘すれば花」が信条ということもあってその内面についてはいまだに謎が多い。そういう点で今回の内容は個人的には非常に興味深いものとなっている。
ウンディーネからの課題で庭園の掃除をしつつ、伝説の「トゥルーローズ」を探すことになったまつり達。色々ありつつもトゥルーローズを見つけた一同だったが、その効果によってあまねが嘘をつけない体になってしまい、まつりはあまねから「あなたが嫌いです」と言われてしまう。Aパートは全体的にギャグマシマシとなっていたが、一転して穏やかじゃない空気となってしまった。
あまねの話を聞くところによると「嫌い」という感情はプリマジを純粋に楽しんでいるまつりに対しての引け目から生まれていたようだ。あまねは翠子先輩と離れてもなおプリマジと向き合うことを決意した。しかし心からプリマジを楽しむまつりの前ではその決意もくすんでしまうように思えたのだろう。まつりのことが嫌いというよりは、まつりを前にすると揺らいでしまう自分自身の心が嫌いというほうが正しいのかもしれない。
ひな先輩の「やめる理由ならいくらでもあるよ。けどやめられない理由があるから諦めない」という言葉を受けて、あまねはひとまずプリマジのステージへと向かうことに。あまねにとってプリマジは自身の心に影を落とす原因になるものではあるが、一方でその心を照らし出すのもまたプリマジなのだろう。ライブ後に「今こそ告げよう。私はあなたを愛しています」とあまねがカメラ目線で言う場面があったが、おそらくそれはプリマジそのものに向かって告げているのだと思われる。あまねにとっての「やめられない理由」はプリマジが好きという偽らざる気持ちであり、このライブはそれを確認するためのものだったのかもしれない。
秘せずは花なるべからず
あまねに嫌われようともプリマジが大好きという気持ちは変えられない、と言い切ったまつりは立派だが、それに対して今後は目をそらさずに向き合っていく覚悟を決めたあまねも大きく前進したと言えるだろう。ただウンディーネが言ったようにこれは溜まった淀みを放出したというだけで、根本的な解決になったのだろうかという疑問は拭えない。時が来ればまた同じような問題に直面するように思えるのは自分だけだろうか。
今回は彼女の心がテーマだったわけだが、ラストにて「トゥルーローズに誓って」言ったはずの覚悟の言葉も、その時点ですでに効果は切れていたということが明らかになる。つまりは今回も彼女の本心はほとんど見えないままに終わってしまったわけだが、今回を視聴して本心が見えないことこそが彼女の最大の特徴であり、魅力なのではないかと思うようになってきた。彼女の内面を解き明かしたいと思うこと自体が無粋だったのだろう。あまねについてはミステリアスな性格そのものを彼女の美しさとして捉えていきたいところだ。
次回、第19話「みんなで!また行ったのカイ☆魔法界!」
エキシビションのセンター発表日前日。たまの休日にまつり達は、ゆっくりと観光するため、魔法界へ向かう。初めて訪れた魔法界の商店街にテンションを上げる一同。一方、魔法界の住人もまた、まつり達の来訪に大はしゃぎ。魔法界でもプリマジ人気は高く、まつり達は大人気なのだという。ファンに囲まれる一同。そんな中、ふと目を離したすきにまつりがいなくなってしまう!トラブルを起こしては大変!と全員で手分けをして探しに向かう。同じ頃、魔法界には、何かを探す御芽河祈瑠(おめがいのる)の姿もあった。果たして、まつりは無事見つかるのか!?
エピソード ワッチャプリマジ!|テレビ東京アニメ公式
魔法界観光をする模様。第7話ではにゃんじい宅周辺しか登場しなかったし、その際はみるき・ひな先輩・あまねは不在だったため楽しみな要素が多い。
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