【感想記】アイドルランドプリパラ #10「イガイガ・ウォー」

【感想記】アイドルランドプリパラ #10「イガイガ・ウォー」 アイドルランドプリパラ

いちごパンツをもう一度

第10話はマリオのいちごパンツのどアップという常軌を逸したシーンから開幕。どうやらパンツ一枚で衆目に晒されるという荒療治で、前回判明した弱点を克服しようとしているらしい。真正面からコンプレックスに立ち向かう姿にマリオの男気を感じさせるが、すべてを投げ打つ覚悟はときに奇跡を起こす。マリオの精神は羞恥心を超越して悟りの境地に達し、いちごパンツを誇らしく見せつけるまでに変貌していた。当初は「ダセーゼ!」の大合唱だったギャラリーも、その堂々とした姿に神々しいものを感じて沸き立つ始末。一応は前々回から引っ張っていたマリオの弱点が、まさかアバンで克服されるとは思いもしなかった。

恐れるもののなくなったマリオはついにプリパラへの侵攻を開始。前回のラストでマリオが見つけた「闇のマイク」にはイガイガ虫を自在に操る力が宿っているらしく、それは手先となっているシンヤの手に渡り猛威を振るっていた。さらにイガイガ虫がアイドルのコピーに変身して立ちはだかってくるなど、その圧倒的な力の前にプリパラはほとんど為す術のない状態に追い込まれてしまう。

またその頃、ガァルルの身体には異変が起きていた。ガァルルはセレパラ崩壊の際に生じたイガイガ虫を食べてしまった過去があるが、それが再び動き出して彼女を苦しめているようだ。そんな状態に陥るガァルルに付け込み仲間に引き込もうとするマリオだったが、ガァルルはそれを断固として拒否。第8話で「落ちこぼれ」と言われようとも表情ひとつ変えなかったガァルルだが、仲間へ危害が及ぶような申し出には怒りをあらわにするのは実に彼女らしい。

「本物」のアイドル

その後、ガァルルを庇ったファルルが一度はマリオの手に落ちかけるも、彼女の「プリパラは……守る!」という言葉を興がったマリオにより、ファルルとイガイガ虫が生み出したダークファルルのライブ対決が行われることになった。ファルルはダークファルルと同じ「ねむりのファルル」の姿で正々堂々と戦うことにしたようだ。曲は「0-week-oldゼロウィークオールド」。令和の時代にこのライブを再び見られることが感慨深い。

マリオがダークファルルを「自己最高の瞬間を集めた最高のコピー」と称したように、両者は歌もダンスも完全に拮抗状態。その差はメイキングドラマでようやく現れた。ダークファルルは当時のファルルと同じく他のアイドルのメイキングドラマを連続で披露する。そんな彼女に対して「ファルルも前にみんなのメイキングドラマをコピーしたことがあった。けどね、本物には勝てない」と優しくも力強く語りかけるファルルに、彼女が「めざめ」に至るまでの歩みやアイドルとしての深みが感じ取れる。

その後、自分の力で完成させた「届けたい! チックタックフラワー」を披露し、ファルルが「めざめ」の姿になったことで曲も「0-week-oldラブウィークオールド」へと変化していた。「むかしむかしの私 どうか諦めないで」という歌詞は目の前にいるダークファルルに向けているようにも聞こえるし、また同じボーカルドールであるマリオに向けての言葉にも聞こえる。ファルルが勝利したことで、すかさずあまりちゃんがマリオに「約束だ!どっかいっちまいなー!」と煽るが、それを聞いたときに一瞬だけ見せたマリオの無感情な顔は何を意味しているのだろうか。彼もまたかつてのガァルルのように苦しみ、ファルルのような本物になりたいと心の奥底ではもがき苦しんでいるのかもしれない。

あまりにも絶望

勝負には勝ったものの、マリオが攻撃の手を緩める様子はない。上空をイガイガ虫が埋め尽くし、ユメ目が隠れたことでゆいも活動できなくなってしまった。かつて、こういった窮地を幾度も救ってきたのがライブの力だった。総勢12名のアイドルによる「オールアイドル組曲 プリシャス♪」が開始された瞬間は今回も奇跡が起きるものと思い込んでいたが、マリオの執念は想像の遥か上だった。溜め込んでいたイガイガ虫をプリパラの地下へと解き放ち、それにより上空のアイドルキーも地上へと落下。プリパラは「地獄絵図」という言葉がふさわしいほどに状態へと陥ってしまった。ここまで絶望的な状況は過去に類を見ないだろう。

憧れのプリパラの惨状を眼前にして、これまで幾度も持ち直してきたあまりちゃんの精神状態は限界に近づいていた。あまりちゃんが口にした「あたしなんか大っ嫌い!」という言葉は自分自身はもちろん、彼女がこれまで過ごしてきたプリパラでの時間をも否定するもので聞いていて辛いものがあった。

あまりちゃんが出した結論は、マリオとの決闘だった。マリオが勝利すれば、悲願である「融合」をあまりちゃんが受け入れる。対してあまりちゃんが勝利すれば、マリオは二度と彼女の目の前には現れない。それを冷たい表情で承諾するマリオ。物語のクライマックスを感じさせつつ、第10話は幕を閉じた。

思いかえせばいちごパンツで笑ってた開幕がはるか昔に感じるほど、終盤はシリアスかつ絶望的な展開へとストーリーが推移していった。『アイドルランドプリパラ』の物語も終着点が近づいていそうだ。

個人的にはファルルVSダークファルルが特に印象に残った。ファルルは本物には勝てないと身をもって知ったからこそ、本物以上のアイドルになれたのだろう。彼女の存在がマリオにとっての救いにもなってほしい。

次回、#11「勢いあまってダイッキライブ!」

ついにあまりがマリオに決闘を申し込む! アイドルランドの運命をかけたライブバトルが今始まる!!

【3月27日!アプリ内で上映!】アイドルランドプリパラ#11話予告映像「勢いあまってダイッキライブ!」 - YouTube

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