育児編スタート
場面カットはアニメイトタイムズの記事をご参照ください
御芽河兄妹
まつりの家に訪れたあうる。あうるを呼んだのは道人であり、ジェニファーの元へプリマジスタを送り届けるためのシステムの構築を依頼するためだった。
あうるはユーフォリアレビューに参加するプリマジスタのひとりであり、その上でシステム構築まで請け負うことになればその負担は尋常ではない。そのため本来ならばその役割は元オメガコーポレーション社員の道人が担当するべきだろう。それなのに敢えてあうるを頼ったのは何らかの理由があってのことなのかもしれないが、個人的にはあうるを激励する意味合いが大きいように思える。
あうるもある意味ではジェニファー=アポローンを生み出した当事者であり、そのことに少なからず責任を感じている。伏し目がちに「科学は万能ではない」と言っていることからも明らかだろう。また魔法と科学の狭間で動く彼女特有の戸惑いなどもあるのかもしれない。そういう意味では道人は人間界と魔法界を行き来してきたなど、そんなあうるの心情を誰よりも理解できるのではないだろうか。この試練を乗り越えてほしいという彼の意図が見て取れるように思うのである。
しかしやはりと言うべきか、そんなシステムを生み出すのはあうるといえども簡単なことではなく行き詰まってしまった。そのプレッシャーもあり、大人しくならないボルトに対して声を荒らげてしまう。常に冷静だったあうるらしくないとも言えるが、忘れてはいけないのは彼女はまだ13歳ということである。そんな少女が運命を担うシステムの構築に加えて育児までやらされて正気を保てるほうがおかしい。
そんなあうるの助けとなったのは、意外にも前回までは引きこもりだった祈瑠だった。あうるは自分の生み出す科学をきっかけに周囲にトラブルが起きている現状を憂いていた。祈瑠はそんな妹に対し、あうるの科学力によって救われている人がいることを知らせ、そして自分もその中のひとりであることを伝える。これまでの姿からは想像できないほどに立派にお兄ちゃんだ。やはり前回の一件で兄弟間のわだかまりはかなり解消されたようであり、その立役者となった橙真の功績は非常に大きい。
あうるの笑顔、阿智彦の笑顔
その後、ボルトの脱走事件があったり、ギャグ担当のみるきとチムムがアフロにされたりと色々あったものの、最終的には無事に見つかり一件落着となった。この間に助けを名乗り出てくれたまつりや、それに協力してくれた他のプリマジスタの存在は、今のあうるにとって何よりの支えとなったように見えた。
またこれをきっかけとして、あうるはボルトの放つ電気エネルギーを最適化させるシステムを発明する。そしてこのシステムの構造はユーフォリアレビューにおいても再現できるものだった。前回のルークスもそうだったが、エレメンツの行動は意図的にせよ無意識的にせよ、プリマジスタの成長を促すことに繋がるのかもしれない。
そしてあうるのライブとなった。『滲む、馨る、』のヘブンズバージョンだが、注目すべきは彼女の表情の変化だろう。最初のライブと比較して明らかに笑顔が多くなっており、この期間に起きた彼女の内面の変化が窺える。また振り付けは大きな変化は無いものの、エレメンツコーデによって新鮮さも感じることができた。
放送前はそれなりにシリアスな回になると予想していたのだが、結果的には周囲からの助けやあうる生来の純粋さや直向きさもあり、順当にヘブンズ化を成し遂げたという印象だ。内容的にはあうるにしては珍しく喜怒哀楽が目立つ回だったわけだが、個人的にはそれはあうるの成長の証だと思っている。あうるの様々な表情が見られて嬉しい回だった。
また祈瑠の進言によってあうるのプリマジを見ていた阿智彦(引きこもり)だったが、その口元の笑みが示すものが何かが気になった。普通に考えれば娘の活躍を喜ぶお父さんの笑顔なのだろうが、阿智彦のことなのでまだ何かを企んでいそうな気もする。いずれにせよ今回は祈瑠の活躍が光ったので、そろそろ阿智彦も復活してほしいところだ。
次回、第46話「貴女に捧げる…『愛しています』」
あまね回のレギュラー・翠子先輩が堂々の登場。しかも今回はあまねの心が生み出した存在というわけではなく本物のようだ。楽しみすぎる。
メンタル的に不安の多いあまねだが、最後のバトンを無事にゴールへと運ぶことができるのか。
ウンディーネの導きにより、翠子がヴォルテール学園に現れる。だが、あまねの話から想像していた翠子の人柄と実際とのギャップに、まつり達は驚きを隠せない。翠子の意外なこどもっぽさ、まつりと似た衝動的な振る舞いを見て、みるきは翠子の突然の留学は、あまねを置き去りにしたのではなく逆にあまねに見限られたくない、と言う翠子の本心を隠したものではなかったのか、と指摘する。他方、道人はユーフォリアレビュー復活に必要な魔法界との和解には阿智彦の存在が重要だと考え復帰を依頼するが、阿智彦は自分にはその資格がないと拒むのだった。
エピソード ワッチャプリマジ!|テレビ東京アニメ公式
コメント