夢はもう夢じゃない
場面カットはアニメイトタイムズの記事をご参照ください
決勝開幕
いよいよそらみスマイルとドレッシングパフェの決勝戦を迎えた。両チームとも気負うような様子は見られないが、その静かな佇まいからは「絶対に神アイドルになる」という強い意志が感じ取れる。「神アイドル」というプリパラにおける到達点が近づいていることに緊張してしまうが、その一方で物語の終わりが近づくことの寂しさも感じてしまう。
先攻はそらみスマイルとなった。自分に自信を持てなかったらぁらがみれぃと出会い、そふぃの加入をきっかけに三人は徐々にアイドルの高みへと登りつめていった。そんなそらみスマイルのここまでの歩みがらぁらの語りからは感じ取れて感動的だった。みれぃの台詞もみれぃファンの自分としては涙腺にバシバシきた。
それとは対照的にドレッシングパフェの台詞はどれも「神アイドルになって当然」というような自信に満ちた内容で、破天荒な三人らしいものに感じる。こうして前口上でプロレス的なやり取りができるのもそらみとドレシの対決ならではのものだろう。
あのときの曲で
曲はそらみスマイルは「HAPPYぱLUCKY」、ドレッシングパフェは「CHANGE! MY WORLD」となった。この曲の組み合わせは第22話のライブ対決と同じであり、そらみとドレシが初めて直接対決をした回でもある。初対決を飾ったこれらの曲で神アイドルを決するというのは熱い展開にもほどがある。またその当時は新曲として披露されたこれらの楽曲が、いまやお馴染みとなっていることにここに至るまでの歴史を感じてしまう。
曲はお馴染みでも、メイキングドラマはひとあじ違う。そらみスマイルは檻の中にいる三人がこれまでの思い出を振り返りつつも、「そらみスマイル」という名の鍵でそこから飛び出すという内容。「夢はもう夢じゃない!」と言いながらランウェイを歩く足取りは軽やかだ。
ドレッシングパフェのメイキングドラマは最初はシオンが歩んでいたモノクロの道に、ドロシーとレオナが加わったことで色が付いていくという内容。こちらも背景でこれまでの場面を振り返った映像が流されている。
どちらも完全新作のメイキングドラマであり、それと同時にこれまでの歴史の集大成とも言える内容に仕上がっている。また神アイドルを強烈に意識した内容にもなっており、その想いの強さが表現されているように感じた。
運命の結果発表
集計の結果、いいねの数は両者ともまったくの同じという状況に。そのことを知った世界中の人々が徐々に票を投じはじめたものの、その差は広がらず一進一退の状況が続いてく。
再び集計の結果が発表された際、3mmだけそらみスマイルのステージが高い場所にあった。そしてその結果をもって、長かった神アイドルグランプリファイナルの優勝者は「そらみスマイル」に決定した。
この結果自体に文句がありようがないのだが、この両チームの戦いに一応の決着がついてしまったことは少し寂しい。願わくばこの戦いが永遠に続いてほしかった。
今回はそらみスマイルの勝利となったが、あの一進一退の状況を見るにやはり両チームの実力は限りなく拮抗しているのだろう。時間と場所が違ったらドレッシングパフェが勝っていた可能性もある。「3mm」という数字がそれを如実に語っているように自分は思う。
勝利を噛み締めて涙を流すらぁら・みれぃ・そふぃの姿は感動的だが、敗北を喫したドレッシングパフェの三人も印象に残った。ギャン泣きして暴れるドロシーと、それを微笑みながら取り押さえるレオナ、そしてライバルの勝利を称えるシオンと、ドレシの個性が存分に出ている場面だったように思う。
そらみスマイルの勝利と同時に、神のコーデが姿をあらわした。あれだけ頑なに割れなかったダイヤが一瞬で砕け散ったのは、それだけこの両者のライブが凄まじかったことの現れだろう。
これをもって神アイドルの誕生──と思いきや、やはり『プリパラ』はそう甘くはなかった。なんと真の神アイドルになるにはジュリィとジャニスの女神ふたりのチームに勝利しないといけないとのこと。先に言ってよ。
ジュリィを救うために神アイドルになりたいのに、それを叶えるためにはジュリィに勝たなければいけないというのは皮肉めいたものを感じてしまう。負けることは絶対に許されない戦いが始まってしまった。
次回、第138話「誕生!?神アイドル」
神アイドルグランプリファイナルの優勝チームが決まったのも束の間、思いがけない最後の試練が待ち受けていた!らぁら達はみんなの声援を受け戦い続ける。プリパラを愛する気持ち、そして神アイドルになる夢を胸に最強の敵に挑む!
テレビ東京・あにてれ プリパラ
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