【感想記】アイドルランドプリパラ #06「黒ヤギさんと泣き虫さんが呪いの森で…」

アイドルランドプリパラ

史上最大のアイドル

前回、ついにマリオと邂逅したあまりちゃんだったが、今回はその続きから物語が始まる。

もはや誰もがわかっている事実だとは思うが、マリオの正体はあまりちゃんの中二病ノートに書かれた「ダークアイドル」が具現化した存在だろう。あまりちゃんに「誰?」と言われたマリオの手が消えかかっていたのは、生み出した本人に存在を認知されないと消滅してしまうからなのかもしれない。あまりちゃんの心がキラキラで満たされてしまえば中二病時代を忘れることに繋がり、マリオの存在に危機が訪れる。これでマリオのプリパラに対する破壊願望の根源が一応は説明できそうだ。

またマリオは「我らはやがて融合し、全世界に君臨する全能の悪魔となり……」と言っていた。これはおそらくは中二病ノートに書かれていたダークアイドルの設定なのだろうが、これも伏線になっていくのかもしれない。OPにある意味深なカットが関係するのだろうか。

自身が生み出した中二病の権化に耐えられなくなったあまりちゃんはその場から逃げ出すが、中二病が中二病を引き寄せるのか、その先にいたのもミーチルやガァルマゲドンといった設定がキツめのキャラクターばかりであった。気弱なあまりちゃんがこいつらの強引さに勝てるはずもなく、以前にガァルマゲドンが森の中で見たという「巨大怪獣」の探索に付き合わされることになってしまった。最年長なのに小中学生に振り回されていて切ない。

途中ではぐれて迷子になってしまったあまりちゃん。雨に振られたところを物陰に隠れて過ごしていたが、その陰を作り出していたのはとてつもなく巨大な女の子だった。ポォロロ(CV:林鼓子)と名乗るその女の子は何万年もこの森でひっそりと暮らしており、パッと見の印象ではボーカルドールのような格好に見えるが、現状では詳細は不明だ。

かねてから存在は告知されており登場が非常に楽しみだったが、口下手なことを気にしていたり、泣き虫だったりドジっ子だったりと、感情豊かな性格が可愛らしく非常に魅力的なキャラクターという印象だ。ストーリー上の枠としてはボーカルドールや時の精霊、女神といった位置づけなのだと思うが、これまでに登場したどのキャラクターよりも人間味のある性格に思う。

また特筆すべきは彼女の能力である。あまりちゃんから「わたしとポォロロちゃんも、もうトモダチなんじゃないのかなあ」と言われたポォロロは嬉しさからヤバめの笑顔になるのだが、そのとき近くにいるイガイガ虫がクスクス虫という無害な存在に浄化されたのである。マリオが蛮勇を奮っている現在、彼女のこの能力が間違いなく物語の鍵を握っていくことだろう。また公式をして「プリパラ史上最大のアイドル」と銘打たれている彼女のライブにも期待していきたいところだ。ライブ後にプリパラが滅んでいるかもしれないが。

悲願のライブ

再びミーチル&ガァルマゲドンと合流したあまりちゃん。ポォロロがライブが好きであることを知ったあろま達は、彼女のためにガァルマゲドンとミーチルが融合したチーム「ガァルマゲドン・ミ」で渾身のライブを届けることになった。曲名は「し~くれっと! ラタトゥイユ」。ポォロロに贈るにしては少し尖りすぎている気がしないでもない。

親和性の高い四人ということもあり、歌からダンスに至るまで、その完成度は実に高い。CGのレベルが上っていることもあり、この四人の自由奔放さがより正確に表現できるようになっている印象だ。また『アイドルタイムプリパラ』で唯一叶わなかったあろまとミーチルが共にステージに立つ悲願の楽曲となっていることも意義深い。初披露の「Pripara Friendship Tour 2019 プロミス!リズム!パラダイス!」から実に長かった。

集まるキラキラの数にも期待が集まるなか、そこに現れたのは再びのマリオだった。会場にイガイガ虫を乱射し、さらにはプリパラをぶっ潰すと宣戦布告して嵐のように去っていった。彼の口からその名前を耳にしたことで、あまりちゃんもすべてを察したようだ。「もしかしてこれぜんぶ私のせい……!?」と動揺するあまりちゃん。ようやくプリパラに馴染んできたところだったが、あまりちゃんはこの事実に耐えられるのだろうか。そんな不安を胸に抱かせたところでエンディングを迎えた。ますます波乱渦巻くストーリー、念願のライブと、相変わらずの充実感で今回も大満足だった。

次回、#07「どーでもよくない、ノンシュガー」

ノンシュガーメインの回のようなので神回は確定である。ただプリパラポリス&あじみ先生も登場しているのでカオス満載は不可避となりそう。

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