完全なるジャケ買いである。この愛らしいラベル、そしてウイスキーか疑うボトルの色合いに惹かれた。また前回の『ロッホローモンド クラシック』がなかなか癖のあるウイスキーだったので、ここらで飲みやすさに定評のあるブレンデッドウイスキーを選んでみたかった。
名称とトレードマークの由来
『ブラック&ホワイト』は、もともとは創業者のジェームズ・ブキャナンにより、1879年頃に「ブキャナンズ・ブレンド」という名前で作られたものである。ブキャナン氏は当時の主流に反し“飲みやすいウイスキー”を目指していたそうだが、現代の評判や実際に飲んでみた感想としてその理念は正しかったと言える。
もともとは違う名前
最初こそ「ブキャナンズ・ブレンド」という名前のウイスキーだったものの、その白いラベルに映える黒い文字(もしくは黒いボトルに白いラベル)のコントラストが目を引き、気づけば人々から『ブラック&ホワイト』という愛称で呼ばれるようになったそうだ。それを知ったブキャナンがより親しみやすいように、その愛称を正式に採用したと言われている。
画像のウイスキーはたぶん現在も流通している『ブラック&ホワイト』のオールドバージョンだが、やはりその名称に相応しい見た目だ。

おそらくは当時のボトルもこのような見た目で、黒白のコントラストが特徴的だったのだろう。
トレードマークの犬はなんだ
そんなある日、愛犬家でもあるジェームズ・ブキャナンはドッグコンテストを訪れた。そこでは黒と白の2匹のテリアが優勝したそうだ。ブキャナンはすぐさまその際の写真を広告として使用。

調べるとテリアにちなんだ広告はいくつか見つかるが、
- ALWAYS TOGETHER(いつも一緒)
- Sombody has to be first !(誰かが一番にならなきゃ)
など、ドッグコンテストと自社のウイスキーを結びつけて宣伝するしたたかさなメッセージ性が見て取れる。


これらの広告をきっかけにスコティッシュ・テリアとウェスト・ハイランド・ホワイト・テリアはラベルにも登場し、『ブラック&ホワイト』のトレードマークになっていったと言われている。

この2匹がスコットランドの代表的な犬種だったことも人気を後押ししたのだろう。
こうして見ていくと隙あらば大衆に迎合していくブキャナンの見事なマーケティングが印象的である。後述のように味においても評価できるウイスキーであるが、どちらかと言えばその歴史のほうに面白みがあるように思う。
試飲感想
香り・味わい・余韻の三要素で評価。
- 香り
- 青リンゴっぽい爽やかな香り。深く吸い込むとピートの香りが顔を出す。
- 味わい
- 抜群に飲みやすいながらも、ほのかにスモーキーさも感じられる。
印象としては香りとほぼ同じ。
- 余韻
- 蜂蜜のような甘さがわずかな時間残る。
なんと言っても飲みやすく、これぞブレンデッドウイスキーという感じだ。一方でこれまで飲んできた同種のウイスキーのなかでは燻煙を感じられるところが特徴。飲みやすいウイスキーがいいけど、少しは特徴を持った一本が飲みたい。そんな欲求に応えてくれるウイスキーだと言えそうだ。





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