【感想記】これはかけがえのない時間「ワッチャ!リーディング!マジック!」

【感想記】これはかけがえのない時間「ワッチャ!リーディング!マジック!」 CD・ライブ
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2023年9月15日(金)から16日(土)にかけて開催された朗読劇「ワッチャ!リーディング!マジック!」に配信視聴で参加した。『ワッチャプリマジ!』としては待望の初単独イベントとなっている。

朗読劇ということもあり当初は15日夜の公演のみ視聴すれば問題ないかと思っていたのだが、予想に反しまくった内容に衝撃を受けて結局はすべての公演のチケットを購入してしまった。こんなことなら最初から通しチケットを購入し、特典も貰っておけばよかったと少し後悔している。

とにかく緩急が激しく、プリマジのキーワードでもある「ワチャワチャ」を体現したイベントだった。そんな公演の様子をこの記事ではレポートしていきたい。

※ライブ画像やセットリストは下記の公式レポをご参照ください※

『ワッチャプリマジ!』初の単独イベント公式レポート! | アニメイトタイムズ
【アニメイトタイムズ】TVアニメ『ワッチャプリマジ!』初となる、単独朗読劇イベント「ワッチャ!リーディング!マジック!」が。一ツ橋ホールにて開催、生配信も行われました。総勢12名の豪華キャストがお届けする新規書き下ろしストーリーの朗読劇、ス...

※本記事では出演者名は敬称略で記載しておりますのでご了承下さい※

アニメのその後を描いたストーリー

今回の朗読劇は完全オリジナルストーリー。アニメ最終回でまつりは魔法界へ留学したわけだが、そのさらに半年後、みんながオンラインお茶会で再会するところから物語は始まる。アニメでは人間界と魔法界で通話するだけでも大きな進歩だったが、あうるはそこから半年でグループビデオ通話まで可能にしてしまったというのだから恐ろしい。

最終回ではそれぞれが異なる進路を歩みだしたことが描写されていたが、彼女たちから語られた近況からはそのどれもが順風満帆であることがわかり、安心することができた。ジェニファーはリューメと共に各地の子どもたちに歌を届ける活動を始めたようだ。最終回と同様に、この世界におけるプリマジの未来の明るさが見えてくるような内容に満ちていた。

そうした団らんも、まつりが図書館で発見した歴史書「マナマナヒストリア」をきっかけに急展開を迎える。不思議な力で一同が転移した先は本の中の世界。脱出する手段を見つけるべく、まつり達は本に記述のあった中世マナマナ時代の劇場「シアタームーンライト」を目指す、というのがおおまかなあらすじだ。

朗読劇の脚本は、本編でも多くの回の脚本を務めた天真みちる氏が担当となっている。プリマジの特徴である魔法の幻想空間に“演劇”という要素を織り交ぜたこの脚本は、元宝塚歌劇団である彼女の本領発揮と言っていいかもしれない。

ワチャみ最高潮のゲームコーナー

そんな脚本も、劇中劇「シンデレラ」の配役をかけたゲームコーナーから斜め上の展開へと進んでいく。キャラクターを演じながらではあるものの、キャスト陣の素の魅力がどうしても溢れ出してしまい、笑いありハプニングありで大盛りあがりの時間だった。自分がすべての公演を見たいと思ったのも、このゲームコーナーがとにかく楽しかったからという理由が大きい。

三公演それぞれで異なるゲームコーナーが展開され、当然ながら勝者も毎回変わるわけだが、その結果をすぐさま台本に反映させるキャスト陣のアドリブ力が非常に印象的だった。公演を重ねるごとに温まってきたのかアドリブも増えに増え、最終公演に至っては脚本の一部を改変してしまうほどの無秩序状態と化し、会場は常に笑いに包まれていた。全力でワチャワチャするキャスト陣と、そんな状況を許容して楽しむ客席という暖かい空間が広がっていたように思う。

みんなで作り上げた舞台

朗読劇の終了後には、『ワッチャプリマジ!』の放送開始から現在に至るまでの想いがキャスト陣から語られた。放送当時のアフレコは分散収録だったという事情があり、だからこそ一同に介して朗読劇を作り上げた今回の時間は全員にとって非常に大きな意味を持っていたようだ。特に主人公役を務める廣瀬千夏と小池理子はその想いがひときわ強く、挨拶の途中で感極まり、涙で言葉を詰まらせていたのが印象的だった。

あらゆる物事が制限されたなかでアニメが最終回を迎えてしまったことは、仕方がないこととはいえ不完全燃焼に思うところも多かったのだろう。朗読劇という形式ではあるが、その感情を払拭する機会がこうして生まれたことは自分としても本当に良かったと思う。

朗読劇を超えたエンターテイメント

これが単なる「朗読劇」であれば一公演だけ見れば事足りたかもしれない。そうさせなかったのは「ようやく集まった仲間と最高の舞台を作り上げたい」という切実な想いであり、それが今回のイベントを朗読劇を超えた最高のエンターテイメントへと昇華させたように思う。一年間ものあいだ溜め込んできた想いが爆発したからこそ、大いに笑い、大いに感動できるあの空間が生まれたのだろう。

キャスト陣が口々に語ったのは「次」を期待する言葉の数々だった。ようやく辿り着いた初の単独イベントであるが、当然ながらこれで満足している人間はキャストもファンも含めて誰もいないだろう。今回の朗読劇が『ワッチャプリマジ!』の新たなスタートラインとなり、まつり達の物語がこれからも続いていくことを願いたい。

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