見て、泣く。この回はそれだけでいいと思います。
場面カットはアニメイトタイムズの記事をご参照ください
地上へ降りた代償
らぁらが目覚めると、いつもなら隣で寝ているはずのジュルルがいない。どこか違和感を覚えつつもプリパラへ向かうと、そこにはステージに上がるジュリィの姿があった。そこでジュリィは自身が赤ちゃんの姿になっていたことを明かし、さらに「二度と赤ちゃんに戻ることは無いでしょう」と告げる。
明らかにされたのはそれだけではない。実は神アイドルグランプリ終了後、女神は自動的に代替わりとなるシステムになっているらしく、ジャニスはタクトを奪わずとも女神に就任することが決まっていた。ただルールと秩序だけを重んじるジャニスにアイドルの素晴らしさを知ってもらうべく、ジュリィはジャニスと共に地上に降りる決意をしたのだった。しかし女神とはいえそれは重大なルール違反にあたる。その結果、ジュリィはグランプリ終了後、存在が消滅することになってしまった。
前回は冒頭からジュルルの意味深な夢から始まり、それがらぁらに不自然に甘えたがることへと繋がっていた。その時から不穏な空気は漂っていたが、いま思えばそれはママとの最後の時を胸に焼き付けようとしていたのかもしれない。
めざせ!神アイドル
しかしジュリィはアイドルとしてステージに立つことや、アイドルたちと触れ合うことをずっと夢見ており、それが叶ったことでむしろ自分が「女神以上のものになれた」と実感しているらしい。「思い残すことはありません」という表情も晴れやかだ。
しかし、だからといって一同は納得がいくわけがない。特にらぁらの動揺は尋常ではないだろう。それにもかかわらず、こんな時でさえも「消えさせない」「ママは子供を守るのが仕事だもん」とすぐに行動を起こそうとするらぁらの心の強さには感心を通り越して感動さえしてしまう。そんならぁらに勇気づけられて、みんなも打開策を見つけるべく動き出すこととなった。やはりらぁらは主人公だ。
その後、ジュリィの計らいで天空のステージへと向かうことができた一同ではあったが、やはりジュリィの考えは変わらない。というよりも消滅はすでに決定事項であり、ジュリィの意思でどうにかなるものでもないのだろう。ジュリィを消えさせまいと甘咬みして引き止めるガァルルだったが、ジュリィの「ガァルル、よく頑張ったわね」のひと言でガァルルは泣きながら崩れ落ちてしまった。ガァルルが最も欲しかった言葉だろう。ちなみにガァルルに弱い自分はこの段階でもう涙腺が爆発している。
そこからは訪れたひとりずつにジュリィが言葉をかける流れとなった。ここで展開されるやり取りは十人十色ではあるが、どれも「さすがプリパラの女神」と言わんばかりにそれぞれのキャラクターへの理解と愛情に溢れていて感動的だ。一方でその後のらぁらとの時間では言葉のやり取りは描かれないのだが、親子としての濃密な時間を過ごした二人にとっては言葉などむしろ邪魔なのかもしれない。勢いもあって微妙にコミカルな感じもあるのに、それでいてこれだけ泣けてしまうのはやはり視聴者としてらぁらとジュルルが共に歩んだ時間を見てきたからなのだろう。
当初は説得に来たはずの一同が、気がつけばジュリィの言葉に耳を傾けてしまったのはやはり女神の慈愛がそこにあったからなのだろう。とはいえジュリィ本人が覚悟しているからとはいえ、消滅の未来をこのまま受け入れるわけにもいかない。そんならぁら達が希望を見出したのは「神アイドル」の存在だった。神アイドルはプリパラを輝かせる存在。そうであれば、プリパラのシステムを変更できる可能性はある。かくしてらぁら達は神アイドルへの想いをより一層強めることとなった。
感想や文章の無力さを知る回となった。この回については解釈もクソもなく、本編を見てもらうことでしかこの感動を共感できないように思う。小賢しい考察はいらない。冒頭でも言ったがこの回を見て、ただただ涙して欲しい。それで十分だと思う。
次回、第131話「天国と地獄?決戦前夜!」
神アイドルグランプリファイナルの開催にあたって、トーナメント決めをくじ引きで行うこととなった。組み合わせによっては今後の勝敗を左右するため、各チーム緊張感を持って臨んでいた。戦うといっても、互いに切磋琢磨した仲。このチームと勝負したいという気持ちもあれば、戦うのは避けたい――そんな複雑な感情も交差する。運命の分かれ道の抽選会が今始まる!
テレビ東京・あにてれ プリパラ
ジュリィの消滅回避もあり、想像以上の緊張感をもって神アイドルグランプリファイナルへと臨むこととなった一同。その結果を左右するであろう抽選会が始まる。
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