謎梅干
場面カットはアニメイトタイムズの記事をご参照ください
独りじゃない
極度の心労で熱を出して倒れてしまったひな先輩。ただそんなときでも親身になって寄り添ってくれるあまねや、自身のために涙を流してくれるまつりの存在もあり、ひな先輩の心はかなり軽くなった様子だ。あらためて合宿を経て五人の絆が深まったことは幸いだったと思う。あの期間が無ければ、今回の一件でひな先輩は潰れてしまっていたかもしれない。
ひさしぶりに十分な休養と取ったひな先輩は気分転換に街へと繰り出すことにした。個人的にはそれに付きそうチムムの姿が印象的だった。チムムはひな先輩の辛さを痛いほど理解しているはずである。それにもかかわらず、それを態度に出さず敢えて普段どおりに接する部分にチムムの献身性が現れていた。
もっと高く
何の変哲もない日常を送る中で、ひな先輩は自身が幼少の頃に描いていた夢を思い出す。それは「高く高く飛びたい。空をぶっ飛ばして、宇宙に行って……星を掴めるくらいに!」というものだった。第12話でひな先輩が言っていた「誰よりも高く飛びたい」という言葉の根源もこの夢にあったのだろうし、それは必ずしもジェニファーを越えるというだけの意味合いでは無かった。
そもそも夢の内容が抽象的であり、ジェニファーを越えることもその夢を実現するための一歩になりそうではある。ただライブ前にひな先輩が「掴む!あたしだけのビビッドスター!」と言っていたように、自身の夢を実現するアプローチは無数に存在し、それは必ずしも打倒ジェニファーではないことに気がついたのではないだろうか。「ジェニファーはジェニファー。あたしはあたし。わかっててもまだ上手に割り切れるかわかんないけどさ」とひな先輩はまつりに話していたが、そのように考えられるようになっただけでも大きな成長だと言えるかもしれない。
ライブ中、フレフェス以来にフェニックスがひな先輩の前に現れる。あれだけ打ちのめされてもひな先輩はこうしてまた成長してプリマジのステージに舞い戻ってきた。フェニックスはひな先輩のその不死鳥のような魂を愛しているのだという。前回にて思い悩むひな先輩の前にフェニックスが現れなかったのは、自身の持ち主である彼女なら必ず復活すると信じていたからなのかもしれない。
ひな先輩が越えようとしているのは「あの日の自分」であり、その機会を与えてくれるからこそプリマジが好きと思えているようだ。あまねがひなに好意を寄せるのもそこに共感する点があるからなのだろう。色々あったが、こうしてあまねとひなの両者の心にわだかまりはなくなった。
科学によるプリマジの悪影響や、太陽のエレメンツとジェニファーの関係性など気になる点は尽きないのだが、とりあえず次回はいよいよお楽しみのデュオライブが実現しそうなので楽しみにしたい。
次回、第35話「舞い上がれ!ひなとあまねのデュオ!」
これまでにやったことのない、新しい挑戦をしたいと語り合うひなとあまね。デュオにふさわしく、二人でないと魅せられないリフト技を習得するも、二人はなかなか納得がいかない。かつて誰もやったことのない新しい技を取り入れようと、二人はあうるも巻き込んで研究をはじめる。そうしてたどり着いたのはあまりにも困難で危険すぎる技だった。周囲の心配をよそに練習を続けるひなとあまねだったが…。
エピソード ワッチャプリマジ!|テレビ東京アニメ公式
さりげなくあうるが巻き込まれているのが面白い。実力の高い二人のデュオだからこそ、妥協を許さなくなっているのかもしれない。
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