シール大好き少女・友坂ぐみ
おねがい町を散歩中のいのりとあおいは、探し物をしている女の子・友坂ぐみ(CV:丸岡和佳奈)と出会う。彼女は「シール」が何よりも大好きという、今更でもあり今どきでもある女の子。いきなり顔面にシールを貼ってくるところに既視感がある。
彼女はふたりのクラスメイトで、あおいとは小学校からの同級生とのこと。ぐみが探しているのは弟・がむと妹・ちょこがプレゼントしてくれたシールで、それをふたりに「おねがい」するところから今回の物語は始まる。
当然ながらこの広い町のなかで一枚のシールはなかなか見つからず、あおいは「もうどこかに捨てられちゃってたり」と最悪を想定する。そんなとき、路地裏からの怪しい声の先に行くと、そこにいたのは謎の占い師・望永エマ(CV:鈴木みのり)だった。先のことを言ってしまうと彼女は後に「おねがいかなえ隊」の一員となる人物なのだが、「エマには見えちゃいました」というセリフの無能っぽさに反して結果的に有能だった今回の活躍もあり、なかなか魅力的な存在だったように思う。エマは「ハイセンス学園」という別の学校の生徒であることが示唆されており、今後の展開の広がりも感じさせる。そして何より可愛い。
「すき」と「ゆめ」
今回で印象的だったのは、いのりの「すき」とあおいの「ゆめ」の対比だった。「(女神様に)おねがいしたってシールが出てくるわけじゃない」と言うグミに対し、いのりが「大丈夫?」と聞いたのは、女神様を信じるかどうかより、ぐみの本心についてだった。いのりは女神様に対する信心はあるものの、それ以上に個人の好きという感情に正直であることを大切にしている印象だ。
そんないのりの言葉や行動に、諦めていた自身を反省するあおい。ぐみが語った「シール博物館を作る」という夢にも反応していたが、あおいが夢について語り、ライブでもそれを表現するのは、彼女自身の過去が関係しているのは間違いなさそうだ。
前回から引き続き対照的なふたりだが、いのりはあおいに対して「私たちふたり一緒なら、何だって叶えられるかも」と語るなど、あくまで前向きだ。確かにいのりの役割である「すき」は現在を追求するのに対し、あおいの「ゆめ」は未来に対する視点だ。今後はこの違いが互いを補完していき、そしておねがい町の多くの人の「おねがい」を叶えるために不可欠にもなっていくのかもしれない。
おねがいだから
第3話は一見すると「友坂ぐみ」というキャラクターのお披露目ながら、その背後には第1期の根幹であろう主人公ふたりの思想の違い、そしてその違いがどのような影響を及ぼすかを示唆する重厚な回となっていたように思う。
過去にも言ってきたように、アニメにおける第3話は大切だ。たった3話でそのアニメのすべてを判断するのは早計ではあるのだが、一方でやはり3話も見ればそのアニメの描きたいものがおぼろげに見えてくるのである。
そういう意味で言えば、『おねがいアイプリ』は現状では完成度が高いし、今後に制作側が表現したいことも見えてはくる。ただやはり前作の評価が低いだけに、手放しで評価することを恐れてしまう。もちろん今後も楽しみに視聴するが、過去を払拭させるぐらいに熱い展開が訪れることをお願いしたい。
次回、第4話「おともだちがアイプリ!?」
今回でいのり、あおいと深く関わったぐみだが、アイプリになることは拒否しているようだ。憶測ではあるが、弟や妹、もしかすると家業なども関係しているのかもしれない。
おねがい通りにやってきたいのりとあおいが洋菓子店に入ると、そこにはぐみの姿が。「アイプリをやってみない?」と誘ういのり。だが、ぐみは無理だと首を横に振る。
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