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ヴィクトリアとパトリシア
ひまりが消灯時間後に配信していたことがバレてしまい、学園ではアイプリが全面禁止になってしまった。納得のいかない会長はヴィクトリア学園長に直談判をするも聞く耳を持ってもらえない。「アイプリは素晴らしいものです」「青春のすべてをかけてもいいと思えるぐらいに」と想いを訴える会長に対し、学園長は「すべてをかけるなど軽々しく言ってはいけません」と諭すような言い方をする。普段の高圧的な態度とは違い静かに語るその様子は、眼の前の生徒に同じ過ちを犯してほしくないと忠告しているようにも見える。
学園長も何か思うところがあったらしく、チャンスが与えられることになった。それは“ひまりがデュオライブで友情の素晴らしさをアピールする”こと。一見すると突拍子もない条件に思えるが、その理由は学園長の過去にあった。学園長は「バイカラ・ローズ」というデュオでアイプリを行っていたことがあり、そのパートナーこそが女子寮の管理人・野乃瀬パトリシア(CV:安野希世乃)であった。会長と同様に青春時代を捧げるほどにアイプリに夢中になっていた学園長だったが、パトリシアが喉を壊したことが原因でデュオは破綻。パトリシア本人はアイプリを続けることを望んでいたが、学園長は一方的に解散を決めてアイプリから去っていった。
パトリシアはそんな学園長を「逃げただけ」と咎め、アイプリに憎しみを抱いている現状も「自分勝手にアイプリを憎むことで責任転嫁してただけ」と続ける。学園長がアイプリに未練を抱いているのは明らかである。心の底からアイプリを憎んでいるのであれば、そもそもひまりにデュオライブを行うチャンスすら与えなかったのだろう。それはひまりにチャンスを与えると同時に、自身がアイプリへと回帰する機会を求めているようにも見える。また雑なキャラ付けかと思っていた学園長の特徴的なポーズも、実はバイカラ・ローズ時代にふたりで行っていたものだった。心の奥底では過去に執着しているが、その事実と向き合う勇気もないからアイプリを憎まないと自己を肯定できない。それが現状における学園長・大須賀ヴィクトリアの人間像と言えそうだ。
待ちわびたデュオライブ
一方、ひまりとみつきは生徒会を訪れていた。みつきはこの一件への力になりたいと自身がアイプリの「みつき」であると明かすが、それに一際大きな反応を見せていたのが会長だった。これまで描写はなかったが、会長はひまりと同様にみつきにも光り輝くものを見出していたのだろう。
ルームメイトであり、互いにバズリウムチェンジを達成しているアイプリということもあり、会長はふたりにデュオを組むように依頼する。最初こそ重圧から躊躇するひまりだったが、卒業までアイプリができない可能性をほのめかされると「アイプリができないなんて嫌だ!」とライブに臨むことを決意。みつきもそれに同調し、本番までの特訓の日々が始まった。
生徒会の指導の元に特訓を重ねていくものの、みつきは「何かが足りない気がする」と不安を抱えている様子。ふたりの息は合ってきてはいるのだが、肝心の「友情の素晴らしさをどう表現するか」に苦心しているようだ。そんななか、ここでも鍵を握っていたのがパトリシアだった。差し入れした塩レモンケーキからふたりは着想を得たようだったし、また彼女が学園長に思いを届けようとする姿勢は最終的にバズリウムチェンジこそが友情の表現へ繋がることを気づかせた。
「あの子たちの友情が作りだすアイプリこそ、あなたが見るべき未来の私たちよ!」──パトリシアの言葉を受けてライブを視聴する学園長。披露された『ムテキDUOエナジー』はアバンで毎回その存在を見せつけられてきただけに待望していた人も多かったことだろう。学園長に向けて友情の素晴らしさを歌った曲ではあるが、何よりもふたりの楽しげな様子が印象的だ。特にみつきはソロではクール寄りなだけに、笑顔を振りまきつつ飛び跳ねている姿が非常に新鮮に映る。
ひまりとみつきのライブを見終え、パトリシアが持ってきた塩レモンケーキを口にする学園長。「しょっぱいわねこの塩レモンケーキ。……でも嫌いじゃないわ」という台詞は自身の過去と向き合い、肯定する言葉のようにも聞こえる。翌日、ひまりやみつきが緊張するなか、全校放送にてアイプリの禁止は撤回された。さらにそれだけではなく「このデュオのファン第一号はこのわたし……大須賀ヴィクトリアです」と予想通り完全に堕ちてしまった模様。ここまで一瞬で堕ちるのは予想外ではあったが、ひとまず障害が減ったことはひまり達にとってプラスに働いていくことだろう。
次回、第8話「クラスメイトのひみつ」
ひまりのクラスはモブも特徴的だと思っていたが、そのなかのひとりをフューチャーする回となるようだ。なんとなく虹ノ咲さんのような存在に思えるが……。
アイプリグラムでは、アイプリ・ひまりとみつきがかかれたとってもカワイイ絵が話題になっていた。 ひまりとみつきのクラスでも、その絵を描いた『葛飾ユコサイ』について、みんなで大盛り上がり。 そんな中、ひまりはクラス新聞を作る係に、クラスメイトの花園結心と一緒に選ばれる。 結心とお友達になりたいひまり。だが結心はすごく人見知りで、なかなか仲良くなれない。 だが、ある時、ひまりは結心がかいた絵を偶然見てしまう。 なんとあの葛飾ユコサイの正体は、結心だったのだ。
各話エピソード - 『ひみつのアイプリ』アニメ公式サイト
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