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ふたりはビジネスパートナー
スターアイプリでありながら、これまで鳴りを潜めていたアイスマイリンがついに主役の回。しかし2人は最近になって視聴者数が伸び悩んでいた。ルビー=ラズリの躍進、ひまり達の台頭などが影響しているのだろう。リンリンはそんな状況を打開しようとするが、一方のアイリは「最近アイプリしてもドキドキせえへん」とモチベーションが下がっている様子。そんなアイリに対し、リンリンが「ラストライブ」を提案するところから今回は始まる。
意外だったのは、その提案をあっさりと了承したアイリのあっけらかんとした様子である。もともとアイスマイリンは単なるビジネスパートナーとして結成したデュオであるらしい。人気の出る企画を生み出すリンリンと、人を笑顔にすることに長けているアイリ。お互いの利害が一致して結成へと至った。だからデュオを解散したら関係もそれまで。濃密な関係が印象的だったルビー=ラズリと比較すると、アイスマイリンの関係性がドライすぎて少し怖くなる。
ラストライブでバズリウムチェンジを発動させ、有終の美を飾ろうとするアイスマイリン。そのための特訓もするがお互いの息が合わず、ライブの日は迫ってくるばかり。そんな2人に対し、事情を知ったひまりとみつきが「お友達だったらずっと一緒にいたい」と当たり前のように答えたのが印象的だった。その気持ちこそがアイスマイリンとひまり達の明暗を分けている最大の要素なのだろう。
最後のライブ
そうしたライブ当日を迎えてしまった。アイプリを辞めた後にやりたいことの数々を語るアイリ。「リンリンにもやりたいことあるんやろ?」とアイリが問うが、リンリンは「(アイプリ以外に)やりたいことなんて何にもない」と泣き出してしまう。アイスマイリン結成からの日々はリンリンにとってかけがえのない時間になっていたようだ。それはアイリにとっても同じである。アイプリが大好きだけれど、スターアイプリの立場というプレッシャーに押しつぶされそうになり、リンリンの提案を受けてしまったらしい。「ウチらは好きとか嫌いとか無しで組んだデュオやから」というアイリの言葉があらわしているとおり、結成に損得以外の感情が無かったため、相手の心の気持ちがわからなくなってしまったのだろう。アイスマイリンは最初こそビジネスパートナーとしてのデュオだったかもしれないが、共に歩んだ日々が2人を最高の友達へと変えた。そのことお互いに確認したリンリンとアイリは、最後のステージへと向かう。
アイスマイリン初披露の楽曲は『ネバギバラバー』。ルビー=ラズリとは対照的に「アゲアゲでノリノリなライブが人気」であるのがアイスマイリンとのことだが、その言葉どおりアイリとリンリンの楽しげな掛け合いが印象的な曲だった。曲の最中、2人が「もしも叶うならアイリと(リンリンと)これからもずっと……」と同じ願いを心に宿したとき、ついにバズリウムチェンジが発動。結果としては最後という意識が、2人にとって最高のライブを生み出したようだ。
ライブ後、「辞めたくない」という気持ちを正直に明かすアイリとリンリン。現実であれば引退詐欺と叩かれそうなものだが、ここはすべてが自由なアイプリバース。ひまり達や視聴者を含め、誰もが引退撤回を喜んで受け入れるのだった。
視聴前はアイスマイリンに対して出遅れている印象しか抱いていなかったのが正直なところである。しかしお調子者のアイリと控えめなリンリンがライブ前に見せた涙には心打たれるものがあった。また披露された『ネバギバラバー』も中毒性が高く、音源化が待ち遠しい。今後はルビー=ラズリに負けない活躍を見せてほしいところだ。
次回、第18話「ひまりの卒業試験」
生徒会のプロデュースを受けていたことをそもそも忘れていた。アイスマイリンのお披露目も終わったことで、これを機に新たな展開を見せていきそうな気はする。
1学期、最後の日。ひまりは生徒会に呼び出される。生徒会のプロデュースは卒業だと言われるひまり。しかしそれは「最終テストに合格できたら」という条件つきだった。
各話エピソード - 『ひみつのアイプリ』アニメ公式サイト
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