猫と階段

猫とは行動的なものである。家の中で行く先々についてきて鬱陶しい。しかし人間の生活に順応してきて怠惰を覚えるものでもある。それもまた鬱陶しい。

具体的には、我が家の猫は最近になって階段を登らなくなった。というのは主に自分のせいである。階段を登る際に面白がって猫を持ち上げて二階まで運ぶ生活を送っていたら、こいつは階段を自分の力で登るものと認識しなくなったようだ。今では自分が歩み寄るまで頑なに階段を登ろうとしない卑しい猫と化してしまった。かといって放置しているといつまでもこちらを見つめ続けてきていたたまれないので、結局は自分が二階まで運んでしまう。悪い女に貢ぎ続けている男の気分だ。

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