オーバーザゴール

前々回のランニングでは、いつもならUターンして帰ってくるところを左に曲がり、そして前回は右に曲がって、それぞれ新しいルートを開拓してきた。楽しくなってきたので、今回もいつもと違う方向へ行ってみることにした。

自分は普段は近くにある用水路沿いを延々と走っているのだが、3キロぐらい走ると線路で道が分断されているので、そこで折り返すことにしている。これまでに右に行ったり左に行ったりしたのはその地点である。ただその道は分断されているだけで、迂回すればまだその先も行くことができる。そのことに地図を眺めていて気がついたので、今回はそこを進んでみようということである。

そっち方面へ行くのは簡単で、折り返し地点からコの字に曲がることですぐにまた用水路沿いに出ることができた。ただ行ったことのない道ではあるものの、所詮は田舎なので風景に変化がほとんどない。水路を挟んだ道の周りには収穫が終わり荒涼としている田畑があり、その向こうにいかにも集合住宅街という感じで家が並び立っている。街灯が極端に少なく、それでいて中途半端に遠い場所に設置されているのもこの辺りの道に共通の特徴である。おそらく日が落ちればこの道は真っ暗闇になるだろう。

ただ期待ほど風景に変化がなかったものの、それなりに広い道だったのは幸いだった。個人的に、道の広さというのはランニングにおいて非常に重要である。人を追い抜く際のストレスに大きく関わってくるからだ。時々ではあるが、なにを勘違いしているのか道の真ん中を堂々と闊歩していたり、なにが楽しいのか道の端から端をフラフラと右往左往していたりするような不届き者がいるのである。そういう蛮族との接触も広い道であればかなり容易に回避できるので、道の横幅は広いなら広いほどよい。

またその道は縦にもかなり長い道であった。今回は5キロ進んだあたりにちょうど橋があったので折り返してきたが、まだまだ先がありそうである。用水路なんて辿っていけば川に到達し、いつかは海か山に行き着くのだから際限なく道が続くのは当然なのだが、そこに沿って走りやすい道があるかどうかは別の話である。その点ではかなり使いやすい道だったように思う。

再三言うように単に新しい道を通るだけで気分がよいものなのだが、それを差し引いても有用な道なのが幸いだった。これで新たに三種類のルートを開拓したが、どれも別の魅力を持っているのがおもしろい。左に曲がれば明るく賑やかな道で、右に曲がれば中学時代のノスタルジー溢れる道となり、真っ直ぐ行けば風景は据え置きながらひたすらに距離を伸ばせる修練者向けの道となる。気分によってどちらへ行くのかを決めてもよさそうだし、それぞれの道を組み合わせるのも悪くなさそうである。

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