『崖の上のポニョ』を視聴して

おそらく視聴するのは二回目ぐらいなのだが、真剣に見ただけあって色々と思うところがあった。上映当時は子供向けっぽいのに意味深な展開の多さから「死後の世界を描いている」という考察が目立っていた気がするが、こうしてあらためて見るとそんなのは誰もが抱く印象であり、考察というレベルですら無いと感じる。自分の結論としては強烈に匂わされている「死」以外の部分を見ることこそがこの映画を楽しむ糸口だと思っている。

公式HPの解説で書かれているとおり、この物語は『人魚姫』が元になっている。種族という垣根を越え、愛に殉ずる二人が描かれているのが『人魚姫』が愛されている所以だろう。『崖の上のポニョ』においてはヒーローとヒロインが子供なのでピンと来ないかもしれないが、それでもまず見るべきは宗介とポニョが「我儘をつらぬき通す」姿勢そのものではないだろうか。

またこれは解説を見ないとわかりにくいが「母と子」というのもひとつのテーマとなっているらしい。老年となり近づく死を感じた宮﨑駿は、まず母を思ったようだ。それがこの話のところどころにも表現されているらしい。視聴後にこの情報を入手したので、どのシーンが宮崎監督にとっての「母と子」を表現した部分だったのかはよくわかっていない。これは見返したいところである。

ざっくり言うなら『崖の上のポニョ』という作品はいままでのジブリ作品の綺麗さを取っ払いたかったのではないかと思う。宮﨑駿がそんな感じのことを言っていたのがWikipediaに書いてあるし、作画のアプローチだけ見てもそのように感じる。また起承転結の無い展開は誰しもが感じるところなので言うまでもない。やはりジブリ映画の情報量は凄まじい。

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